愛知県、豊田市。
矢作ダムの南、山あいの段戸川沿い、ひっそりとたたずむ一軒のレストラン。
カントリーレストラン渓流荘??
名前だけでは一見してキャンプ場だとはわからない。
レストランが主体。
ジビエ料理や季節料理が楽しめる昭和49年創業の老舗だそうだ。
駐車場では紅葉の絨毯がお出迎え。
これだけでも気分が高揚する。
受付のある建物を抜けると奥にキャンプスペースが広がっている。
サイト数は小規模ながら、区画ひとつひとつが広く、ゆっくりくつろげるスペースがある。
サイトから眺める渓流と色づく紅葉が見事な景色!
秋の景色が凝縮された絶景の宝庫があった。
バイクソロで利用した『カントリーレストラン渓流荘』を徹底レポートする。
カントリーレストラン渓流荘の魅力 高規格施設と自然が織りなす風光明媚なロケーション
- 渓流、紅葉。風光明媚な景色が楽しめる
- 高規格施設
- サイト数が少なくゆっくりのんびり過ごすことができる
キャンプ場につくなり、はっと息をのむことと思う。
駐車場一面に敷き詰められた色鮮やかなの落ち葉の絨毯。
大きな岩にはモミジが彩りを添え、風流さを感じる。
受付前にはたくさんの風鈴がお出迎え。
サイトの下に流れる渓流。川のせせらぎ。
背景には紅葉、そして色とりどりの落ち葉がきれい。
俗を離れた趣ある、自然の景色を楽しむことができる。
施設も充実している。
場内Wi-Fiが完備。
トイレはウォシュレット付き。
『川の音(かわのね)』と呼ばれるレンタルスペースにはIHコンロ、お湯が出る水道が使え、冷蔵庫、コンセントもある。
こちらは宿泊者であれば共同で利用可能。詳細は後術する。
サイト数は8サイト。内宿泊サイトは6サイトで、場内が人でごった返すこともない。
素晴らしい景色のなか、ゆっくりとした時間を過ごすことができる。
カントリーレストラン渓流荘 予約はどうする
予約はカントリーレストラン渓流荘H.Pの予約フォームから申し込み。
スタッフより返事がきて予約確定となる。
引用:カントリーレストラン渓流荘 H.P
日が迫ってからの予約や急ぎの場合、空きがあれば電話でも受け付けているとのこと。
カントリーレストラン渓流荘 基本データ
訪問年月 | 2021/11 | 晴 |
名称 | カントリーレストラン渓流荘 | https://keiryuusou.com/ |
場所 | 〒444-2802 愛知県豊田市田津原町静滝17−1 | 0565-68-3197 |
業態 | 民営 | 昭和49年創業 |
ロケーション | 山間、河畔 | |
サイト | 2エリア 区画サイト | 砂利土 硬 □□☑□□ 柔 |
サイト規模 | 小規模 | 8区画 ※内2区画デイキャンプサイト |
営業期間 | 3月~12月下旬 | 月曜定休日 |
予約方法 | H.P or 電話 | |
in / out | 14:00〜17:00/9:00〜12:00 | アーリー、レイト有 |
料金(利用プラン) | 計 3,300円 | ※バイク1台、テント1張、1名 D日程 |
(内訳) | 駐車料金 | 込 |
施設利用料 | 1,100円/人 | |
利用料 | 2,200円 ※D日程 | |
受付 | 受付時間 10:00~17:00 | |
売店 あり | 土産品中心 | |
レンタル | ||
薪 | 550円 ※杉、檜、松のMIX | |
設備 | トイレ:2棟 | 水洗・洋式 ウォシュレット付 ※内1棟は公営トイレ |
風呂:あり/シャワー:風呂場にあり | 1,650円/40分 | |
炊事場:※1カ所 | 他、『川の音』内にもあり | |
炭捨て場:2カ所 | ||
その他施設 | 川の音:お湯使用可/IHコンロ/コンセント/冷蔵庫/他 レストラン:メニュー 釣り掘り:竿(餌付)220円※魚は別途料金 食事棟:持ち込みBBQ | |
ごみ | 可燃ごみのみ廃棄可 | 可燃ごみ1袋分無料 ※追加1袋200円 可燃ごみ&炭灰以外は持ち帰り |
直火の可否 | 不可 | |
薪の調達状況 | 易 □□□☑□ 難 | |
電波状況 | Wi-Fiあり | |
客層(主観) | ソロ □□□☑□ ファミリー | |
害虫・害獣 | なし | ※聞き込み情報 |
管理棟までの路面状況 | 県道から駐車場手前まで舗装道。 | ※駐車場は砂利 |
サイト内路面状況 | – | オートキャンプ場ではない |
買い出し | スーパーマーケット | スーパーマーケットバロー 明智店 約18.6km |
コンビニ | ファミリーマート 稲武町店 約9.8km |
カントリーレストラン渓流荘 場内散策
カントリーレストラン渓流荘、散策した様子を自作MAPと画像でまとめた。
カントリーレストラン渓流荘 場内MAP
カントリーレストラン渓流荘のMAPを作成した。
カントリーレストラン渓流荘 場内散策の様子
各所の様子はMAPで確認できるよう①~㊵まで番号を付けた。
以下掲載する画像の番号が上記MAP上の番号場所で撮影した風景である。
散策する気分で参考にしてほしい。
カントリーレストラン渓流荘 全サイト紹介
サイト数は8区画。
場所、ロケーションにより『広場』サイト、『杉』サイト、『かわら』サイト、『桃』サイトと4つの名前が付けられている。
メインエリアは『広場』『杉』サイト。
『広場』『杉』にある区画はブルーテープで仕切られている。
区画間は施設への導線となる距離が保たれている。
『広場』『杉』は同じエリアに集約されているが、『桃』は完全独立したエリアにある。
『かわら』はその名の通りメインエリアから河原へ向かう途中にあり、こちらも独立サイト。
デイサイトのみの利用が可能だ。
区画が少ないので全サイトを紹介することにする。
カントリーレストラン渓流荘 広場サイト
『杉』と同じエリア内、施設側にある3つのサイトは広場サイトと名付けられている。
サイト数は3区画。
広場1、広場2、広場3がある。
大きな区画でフラットな地面。
ロケーションは場内の景色。正に広場と呼ぶにふさわしい。
サイトからは渓流の様子は直接見えないが、場内の建物越しに紅葉が見える。
カントリーレストラン渓流荘 杉サイト
『広場』と同じエリア内、『広場』と駐車場の間にある3つのサイトは杉サイトと名付けられている。
サイト数は3区画。
杉1、杉2、杉3がある。
杉1、杉2はサイトの中にまっすぐな杉がそびえたつ。
杉3は小サイト。ソロでは十分な広さだがこちらはデイキャンプ専用。
杉2、杉3から見る景色は遮るものがなく見事なロケーションである。
カントリーレストラン渓流荘 桃サイト
桃サイトはメインエリアから離れ、店舗の裏にある。
完全独立したサイトでプライベート感満載。景観もよい。
占有面積は一番広い。
専用の炭捨て場、こちらの所有するウォシュレット付トイレが近いなど利便性も高い。
カントリーレストラン渓流荘 かわらサイト
メインエリアにある杉2、杉3から河原へ降りる途中にある。
目の前は渓流、自然の中に身を置くことができる高ロケーション。
メインエリアからは一段下にありプライベート感もある。
但し安全上の理由よりこちらはデイキャンプ専用サイトとなる。
デイキャンプで楽しむなら最高の場所。
カントリーレストラン渓流荘 地面の様子
地面は砂利土。程よい固さがある。
白砂と落ち葉がこれまた美しい。
カントリーレストラン渓流荘 おススメサイト
ここでは3つのサイトをおススメする。
施設へのアクセスはメインエリアであればどのサイトも遜色ない距離なので問題はない。
景観で選ぶなら杉2がおススメ。
目の前を遮るものがなく、高い位置から見る渓流と紅葉の景色が最高の場所である。
桃サイトは別格。
完全プライベート空間。景色も良く、トイレ、炭捨て場はほぼ併設と言っていいだろう。
どのサイトも同料金なので桃サイトがとれれば優越度が高い。
敢えて難を挙げるならば、唯一水場までの距離が遠い。
かわらサイトは周りに建造物がなく、自然の中に身を置くことができる。
河原に最も近く、サイト中No.1の絶景ロケーション。
宿泊できるのであれば最高のサイトなのだが、デイキャンプ専用なのが残念。
カントリーレストラン渓流荘 施設の様子
各施設の様子。
冒頭で紹介した通り、どの施設も充実した設備である。
特筆すべきはレンタルスペース『川の音』。設備の充実さが凝縮されており、且つ内装のインパクトが強い。
カントリーレストラン渓流荘 店舗(受付&レストラン)
駐車場から店舗に入ると右側に受付がある。
支払いは各種カード、電子決済が可能。
薪はこちらで購入可能。杉、檜、松のMIX。550円。
こちらの店舗は名前の通りレストラン。
地元で採れた山菜や鮎料理、きのこなどの季節料理をはじめ、猪、鹿などの食材を使ったジビエ料理が楽しめる。
カントリーレストラン渓流荘 メニューはこちら↓
引用:カントリーレストラン渓流荘 H.P
カントリーレストラン渓流荘 炊事場
炊事場と呼ばれる場所は1カ所。
こちらは水のみ。
洗剤、スポンジがあり不自由はない。炊事場からの景色も良い。
カントリーレストラン渓流荘 トイレ
トイレは2カ所。
お店が所有するトイレと公営のトイレ。
お店のトイレは休憩所に併設。こちらは洋式、ウォシュレット付き。綺麗に清掃されており清潔感がある。
公営のトイレは駐車場側にある。
こちらのトイレもきれい。
和式便座。バリアフリートイレは洋式便座。ウォシュレットはない。
カントリーレストラン渓流荘 炭捨て&ゴミ捨て
炭捨て場は場内2カ所。
メインエリアにあるタープテント内と桃サイト。
広場、杉サイトは共用で1つ。桃サイトは専用の炭捨て場が1つある。
ゴミは可燃用の袋1枚分の処理費用が無料。帰るときに渡して処理してもらう。
2ℓのペットボトルが優に入る大きさなのでソロキャンプには十分。
可燃物、炭以外は持ち帰りなので注意。
追加の可燃ごみ袋は一枚200円。
カントリーレストラン渓流荘 貸切露天風呂
貸切露天風呂がある。
40分1,650円で利用できる。
浴槽の他、シャワーがある。
風情のある景色と川のせせらぎを聴きながら湯に浸かることができる。
カントリーレストラン渓流荘 釣り掘り&鮎つかみどり
5月~10月はマス釣り、6月~9月上旬は鮎のつかみどりが楽しめる。
釣りは竿(えさ付)220円で釣りあげたマスは一匹385円で買い上げとなる。
釣った魚は別途220円で塩焼きに調理してもらえその場で食べることができる。
鮎のつかみどりは一匹550円。
カントリーレストラン渓流荘 レンタルスペース『川の音』
川の音(ね)という名前のレンタルスペースがある。
10:00~16:00までは貸切料金として平日8,800円、土日祝は13,200円の費用がかかる。(デイキャンプ料金含む)
しかし16:00~翌10:00は宿泊者が共同で利用できる。
設備内容はお湯が使えるキッチンに冷蔵庫、IHコンロがあり、バーカウンター、テーブルで食事をとることもできる。
コンセントもあるので電子機器の充電もできてしまう。
このような高規格設備を利用できるのはとてもありがたい。
内装は壁一面に迫力ある絵が直接描かれているのに圧倒される。
ここからみる渓流の景色もまた絶景で、贅沢な時間を過ごすことができるだろう。
カントリーレストラン渓流荘 杉2サイトを利用。絶景の紅葉ロケーション。『川の音』で過保護キャンプを過ごす。
平日に利用。
平日なので誰もいないかと思ったが、私の他にもう一組が桃サイトを利用していた。
ホームページで見る限りでは絶対ココ!と思っていたが仕方がない。
受付を済ませるとこちらの店舗の奥様が丁寧に場内を案内してくれた。
桃エリアとは建物で空間を隔てているので、メインになるサイトでは私一人。
ほぼ完ソロ状態。
これはこれで贅沢なサイトの使い方。
今回利用させてもらったのは杉2サイト。
サイトの中でも一番よいのではないかと思えるロケーション。
紅葉の美しさにみとれてしまう。
見とれすぎて日が暮れてしまった。
11月の夜は寒い。
そういやあのレンタルスペース、使っていいといわれていたことを思い出した。
レンタルスペース『川の音』に避難する。
引き戸をがらがらと開ける。
夜、建物の中で食事をするのは久しぶりだ。思わず『ああ、暖かい。』とひとり声を出してしまう。
風を遮るだけでこんなにも暖かさを感じるものなのだろうか。
ここ数日間、寒空の中幾多のキャンプ場を点々としていた。
家のありがたみをしみじみと感じつつあり、それ故にこの空間を使えることは有難かった。
食材は3パックあった納豆が1パック。束で買ったネギが2本。あとはうどんと半分余ったしょうがチューブを用いて調理する。
CB缶の燃料も底をついていたのでIHコンロをありがたく使わせてもらう。
できた。渾身の納豆うどんが完成。
ネギとしょうがで身体の中から暖める。この旅大活躍の定番メニュー。
買っててよかった、おむすびひとつ。
バーカウンターで質素に夕食を済ませる。
洗い物をお湯で済ませ、ふっと一息。残り少ないラムを大量のコーラで割ってひとり晩酌。
戸を開けると川からのひんやりした冷気が室内に入る。しんとした空気。
この旅で採用したシェラカップにスタッキングした道具をテーブルに並べてみる。
シェラカップ以外100円ショップで揃った。
これだけの道具をシェラカップの大きさに収めたことは我ながらいい出来だったと自負する。
様々な食材に対応。汎用性が高く調理の幅も広がり、大活躍だった。
シェラカップスタッキング術 100均で揃う7つのキャンプ道具をコンパクト収納
ラムコークを飲み干し、戸締りをして川の音をでる。
歯を磨きに水場へいくとライトアップされていた。
サイトに戻る。
日中あんなに鮮やかに見えていた紅葉は闇の中。
川の音だけが聞こえる。
朝方、テントの中、竹ぼうきで地面を掃く音が聞こえてきた。
お年を召した女性が黙々とサイトをきれいにしている様子が印象的だった。
きちんと管理されているのだなぁとしみじみ思った。
オーナーの旦那さんが出勤され、暫しおしゃべり。
ご自身もキャンプが好きだということで話が盛り上がった。
撤収の際にこちらの可愛らしい小さなおじょうちゃんがサイトへ遊びに来た。
丸太の端から端へよたよたとたどり着くのに一生懸命。途中転びそうになるのをハラハラしながら見ていた。
お嬢ちゃんも丸太踏破完了。撤収も完了。
ヘルメットをかぶると『どこいくのー?』
おうちに帰るんだよ。
『いっちゃーいやーだー』
ごめんね、おじさんはいかなきゃいけないんだよ。
オーナーの奥さんにあずけ、後ろ髪を引かれる思いでここをあとにした。
ボウズ頭だが。
バイクを走らせしみじみ思う。ひとも景色もとても良いキャンプ場であった。
カントリーレストラン渓流荘 まとめ
カントリーレストラン?キャンプ場なのか?
にわかに信じがたかったが、名前にキャンプ場の文字がないキャンプ場も面白いと思い、
この地を訪れた。
来てみれば素晴らしいロケーション。俗を離れた趣ある、自然の景色。
特に渓流と紅葉の景色は息をのむほど素晴らしいものであった。
段戸川という渓流沿い。高台に位置しどこを見ても絶景である。
色とりどりの落ち葉が人工物を隠し、自然と調和した空間を作っている。
しかしながらただ単に自然任せだけではこの景観は生まれていないのだと思う。
こちらはレストランであることを忘れてはいけない。
人の手がはいり、きれいに手入れされることによって生みだされる自然の美、趣、奥ゆかしさを感じずにはいられない。
やりすぎず、やらなすぎず。その塩梅がうまいのだと思う。
そうした愚直な管理が美観を崩さず、この絶景を生みだしているのではないかと思うのである。
川の音の壁一面に描かれた絵も必見。
ここ豊田市在住のRuchikaさんがオープニングイベントでライブペインティングを行ったものだという。
幼いながらルーブル美術館に展示されるほどの天才少女が描いた作品。
オーナーの奥様は『私たちの宝物なんです』といっていたのが印象的であった。
料理をされるご主人は、キャンプがご趣味だそうである。
こちらのキャンプサイトもご自身も楽しめるよう試行錯誤しながら運営されているそうで、これからどうなっていくのかも興味がある。
一見キャンプ場らしい名前ではないので穴場感があるのも魅力のひとつである。