「あそこは別格ですよ」
北の大地を駆ける旅人たちが口々にそう囁く場所があります。
そこは十和田湖の懐に抱かれた宿営地、宇樽部キャンプ場。
前回のツーリングでは予約の枠を勝ち取れなかったその場所へ、
ようやく向かえる時が来たのでした。
だが、無情にも2025年8月、青森を襲ったのは観測史上類を見ないほどの豪雨。
行く手を阻む通行止めと、冠水、倒木、スリップの恐怖がつきまとう泥濘の道。
満身創痍で辿り着いたとき、雨に煙る湖畔の特等席で、
私は「格別」と呼ばれる訳を知ることになりました。
本記事では、岩手からの過酷なツーリング実録とともに、
宇樽部キャンプ場の様子を詳しくレポートします。
宇樽部キャンプ場 唯一無二の魅力:湖と一体になるような没入感

宇樽部キャンプ場の魅力は、なんといっても湖との圧倒的な距離感に尽きます。
林間からひらけた先に現れる十和田湖には、視界を遮るものが何ひとつありません。
最大の真骨頂は、テントの幕を開けた瞬間に飛び込んでくる湖の近さ。
人工的な護岸がほとんどないため、椅子に腰を下ろせば、まるでサイトがそのまま水面へと繋がっているかのような、湖に吸い込まれるような没入感に包まれます。
この景観をさらに奥行きのあるものにしているのが、十和田湖そのものが持つ神秘性です。
最大水深326.8mという、国内第3位の深さを秘めた水はどこまでも澄み、周囲には静謐(せいひつ)な空気が漂っています。
曇り空の下では、まるで水墨画のようなモノトーンの世界へ。

ひとたび日が射せば、周囲の原生林の緑を映し出し、一転して色鮮やかな表情を見せる。

ただそこにある景色を眺めているだけで、言葉にできない静かな感動が心の奥にまで染み渡っていきます。
これほどの絶景を目の前にしながら、バイクを横付けして一泊620円。
国立公園の懐に抱かれる贅沢をこの価格で利用できるというのも、
宇樽部がキャンプライダーを惹きつけてやまない理由のひとつに違いありません。
宇樽部キャンプ場 基本データ

| 訪問年月 | 2025/8 | 嵐/晴 |
| 名称 | 十和田市営宇樽部キャンプ場 | https://utarube-campground.booking.chillnn.com/ |
| 場所 | 〒018-5501 青森県十和田市奥瀬 宇樽部国有林64林班イ小班(十和田八幡平国立公園内) | 0176-75-2477 |
| 業態 | 公営 | 株式会社CHILLNN(指定管理者) |
| ロケーション | 湖畔、林間 | 十和田湖 |
| サイト | オートフリーサイト/AC付区画オートサイト | 硬 □□☑□□ 柔 |
| サイト規模 | 中規模 | |
| 営業期間 | 4/26日~11/8まで(2025年度) | 定休日 なし ※期間中無休 |
| 予約方法 | なっぷ | https://www.nap-camp.com/aomori/11713 |
| in / out | in 11:00~18:00/out ~10:00 | |
| 料金(利用プラン) | 620円 | |
| (内訳) | 入場料 | 310円/人 |
| 施設利用料 | テント1張:210円 | |
| 駐車料金 | 二輪車:105円/普通車:520円 | |
| 備考 | ※ハンモックはテントと同額料金 | |
| 受付時間 10:00~18:00 | ||
| 売店 あり | キャンプ消耗品、飲食料、オリジナルグッズ 等 | |
| レンタル あり | バーベキューコンロ、焚き火台、テント、寝袋、マット等 ※手ぶらプランあり | |
| 薪 あり | 広葉樹 950円 | |
| 設備 | トイレ:2ヵ所 | 水洗・洋式便座 |
| 風呂:なし/シャワー:あり | コインシャワー 100円/3分 | |
| 炊事棟:3ヵ所 | ||
| 灰捨て場:あり | ※炊事棟内かまど | |
| その他施設:コインランドリー | 洗濯機 (200円)/乾燥機 (100円/15分) | |
| その他施設:サウナ | ||
| ごみ | 分別して廃棄可 | |
| 直火の可否 | 不可 | 要 焚き火台、焚き火シート |
| 薪の調達状況 | 不可 ※国立公園内のため | 易 □□□□☑ 難 |
| 電波状況 | 普通 | ※楽天モバイル |
| 客層(主観) | ソロ □□☑□□ ファミリー | |
| 獣・虫 | 熊・蚊 | ※熊 2021年目撃情報あり |
| サイト内路面状況 | 砂利・土 | |
| 買い出し | スーパーマーケット | 木村ストア 約4.6km |
| コンビニ | ファミリーマート 鹿角大湯店 約30.3km | |
| その他 | 温泉 | ホテル十和田荘 約4.7km |
| アクティビティ | カヌー、SUP |
宇樽部キャンプ場 予約はどうする
WEB予約です。
宇樽部キャンプ場 サイト

- オートフリーサイト
- 湖畔側と林間がある
- 電源付サイトは区画オートサイト
オートフリーサイト 湖畔か、林間か、
波打ち際から段々と少しずつ高くなっており、湖から少し離れた場所に設営しても十和田湖の広がりを望むことができます。
炊事場、トイレなどの施設からは距離がありますが、十和田湖の絶景を見ながらキャンプを楽しむことができます。
フリーエリアですが、車の導線を遮る位置に設営すると場所を移動するよう指示が入りますので、
周りを見て判断しましょう。


湖畔沿いエリアの地面は石混じりの土です。
固いので鍛造ペグがあると便利でしょう。

炊事場やトイレなどの施設に近く、利便性を優先するならこちら。
湖畔に比べてコテージからの見学客が少なく、落ち着いて静かに過ごせるのが魅力です。

電源付サイトは林間の区画オートサイト
湖畔とは反対側の森の中に位置しています。
区画内は砂利が敷き詰められていたり、土だけというところもあり、どれも一様ではないようです。
湖畔エリアに比べて炊事棟やトイレが近くに配置されています。


宇樽部キャンプ場 施設の様子

- 設備は標準的
- 各種ゴミ廃棄可能
- オリジナルグッズが豊富
- 湖畔にバレルサウナあり
販売品が豊富で、オリジナルグッズが並ぶ受付をはじめ、太い丸太ががっしり支える炊事棟や、釜めしの器のような形のくず入れが目を引きます。
トイレは清潔な洋式、シャワー・ランドリー棟はモダンな建物。
さらに湖畔にあるサウナは、十和田湖そのものを水風呂にできる宇樽部ならではの環境で楽しめます。

宇樽部キャンプ場 管理棟

管理棟はエントランス口より階段を上がり一段高い位置にあります。
受付時間は11:00~18:00です。

受付時にファイルブックを渡されます。注意事項や場内MAP、周辺情報が満載です。
チェックアウトの際に返却します。



販売品は飲食料、キャンプ消耗品の他、シェラカップやTシャツなどのオリジナルグッズが陳列されています。


薪は広葉樹、950円で販売されています。

バイクで訪れる際は受付時の駐輪に少し注意が必要です。
一時停車場所は砂利敷きで傾斜があるため、重量のある車両や足つきに不安がある場合は、
慎重に場所を選んで停めることをおすすめします。

宇樽部キャンプ場 炊事棟

場内3か所に配置された炊事棟は、太い柱が頼もしい造り。


中央に水道とシンク、その周囲にかまどが設置されたレイアウトです。

備え付けの泡石鹸や、一部には水圧調整が可能なホースも備え付けられていました。

また、こちらにゴミ捨て場も併設されています。
宇樽部キャンプ場 トイレ

トイレは場内2か所にあり、男女別のほかバリアフリートイレがあります。(※区画サイト側を除く)。
洋式便座が完備されています。



手洗い場は自動水栓で、鏡や小物を置くスペースがあるのも地味ながら嬉しいポイントです。

宇樽部キャンプ場 灰捨て
灰や消し炭は炊事棟内のかまどに廃棄するよう指示されています。

宇樽部キャンプ場 ごみはどうする

炊事棟内にゴミ捨て場が併設されています。
どれもフタがついており、獣対策が施されています。

缶・瓶・ペットボトル用の蓋付きくずかごに加え、燃えるゴミ用には「大きな釜めしの器」を思わせる、木の蓋がついた丸いゴミ入れが用意されています。


ガス缶、段ボール、まで廃棄可能な点は、荷物を最小限にしたいライダーにとって非常に心強い仕様です。

シャワー&ランドリー棟

受付の向かいに位置するシャワー&ランドリー棟は、木の壁と何枚ものガラス窓から柔らかな光が差し込む、モダンなデザインが目を引く建物です。
外には自動販売機も備え付けられています。

内部にはコインシャワー(2室・3分100円)のほか、洗濯機(200円)と乾燥機(15分100円)を完備。
24時間利用できます。


十和田サウナ

湖畔を望む樹木の中には、風景に溶け込むようにバレルサウナが佇んでいます。
火照った体を、目の前に広がる十和田湖という「自然の水風呂」でクールダウンさせる体験は、他では味わえない特別な体験をすることができます
利用には事前に公式サイトからの予約が必要です。
【宇樽部キャンプ場 体験レポ】岩手から豪雨のツーリング。過酷な道のりの果てにたどり着いた「憧れの真相」とは

東北や北海道を巡るバイクキャンプ旅。
旅先で出会うキャンパーたちと一期一会の交流を楽しむ際、
必ずといっていいほど話題に上がるのが「おすすめキャンプ場」の共有だ。
そこで東北のキャンパーのみならず、遠く北海道の猛者たちからも必ずと言っていいほど名前が挙がる場所がある。
それが、十和田湖畔に佇む『宇樽部(うたるべ)キャンプ場』だ。
一体、そこはどんな場所なのだろうか。
数年前に敢行した東北ツーリングキャンプ旅では、予約が取れず付近を通り過ぎるという悔しい思いをしたが、今回、ようやくその権利を掴み取った。
しかし、道中は困難を極めた。
岩手から十和田湖へ。
視界を遮るほどの激しい雨に打たれ、嵐の中を駆け抜けた試練の道のり。
体力の限界を感じながらも、ただ一つ、憧れの地を目指してバイクを走らせ続けた。
そしてようやく辿り着いた、噂に名高い『宇樽部キャンプ場』。
果たして、これほどまでに多くのキャンパーを虜にする、その評判の理由とは何なのか?
今回は、岩手からの過酷なツーリングの軌跡と、実際に現地で一晩を過ごして見えたリアルな様子をレポートします。

※道中の「意地と苦闘」を共有したい方は、このまま下へ読み進めてください。
※キャンプ場の詳細・滞在の様子をすぐに見たい方は以下のリンクから、ジャンプできます。
👉 【滞在編】煙る十和田湖と静寂の森——過酷な旅の果てに見つけた「憧れの真相」へ
【道中編】大雨警報と封鎖された道: 羨望の地を目指した意地と苦闘のバイク移動

前日から降り続いていた大雨は当日、皮肉にも勢いを増して「大嵐」へと変わっていた。
前泊したキャンプ場からの最短ルート、そこで立ち塞がったのは、
Googleマップでは伺い知ることのできなかった、工事による山道へと続く長い砂利道のダートだった。
この豪雨の中、過重積載のバイクでダートに突っ込むのはあまりにリスクが高い…。
(熊も出没するかもしれない…?)
東側を大きく迂回する遠回りのルートを選択せざるを得なかった。
ツーリングにおいて、個人的には同じ道を引き返すことはしたくないのだが、
今回ばかりは致し方あるまい。
昨日走った時は、木洩れ日溢れ、あんなに爽快だったはずの道が今や一面、
灰色の世界に変貌していた。
カーブを曲がるたびに、濡れた路面に足元をすくわれるのではないかという恐怖が襲う。
細心の注意を払いながら、慎重に、細い山道を下っていった。
国道455号に接続し、国道340号を北上する。
「びちびちびちびち……」
ヘルメットを叩く大粒の雨がシールドを波立たせ視界を奪う。
急激な気温の低下に、吐息でシールドの内側まで曇り始めた。
夏なのに濡れたグローブの冷たさで手の感覚が鈍る。
道沿いに屋根と扉の付いた小さな小屋が目に入った。
ひとまずそこで休憩させてもらおう。
バス停なのだろうか?

ガラガラとサッシ戸を開けると、そこにはほのぼのとした光景が広がっていた。
空き缶で作られた提灯や繊細な紙細工、そして吊るし雛のような飾り物。
木でできたベンチにの上には、誰かの心遣いだろうか、そっと座布団が敷かれている。


静かで優しい空間。
ずぶ濡れの雨具で座り込んで汚してしまうのは気が引けるな…。
私はベンチに腰を下ろす代わりに、しばらく中で立ったまま、ガラス戸の向こうで激しい雨に打たれ続ける愛車をじっと見つめていた。

凍えていた身体と張り詰めていた心が、その素朴な温もりに触れて少し解きほぐされていくのを感じた。
手の感覚が少し戻ってきたので、意を決してバイクに跨る。
シールドの視界を歪ませる雨粒をなんども手で拭いながらバイクを走らせる。
その時、不意にナビの画面が切り替わった。映し出されたのは、登録のない番号からの着信画面?
走行中の雨の中で電話に出られるはずもない。
着信表示に占拠された画面は、頼みの綱である地図を隠してしまった。
一刻も早くナビに戻したいが防水ケースをかぶせたスマホの画面を、ぶよぶよになったグローブの指先では操作するのもままならない。
さっきの小屋、また現れてくれないかなぁ……。
なかば祈るような気持ちでアクセルを握ったその矢先、まるで願いが届いたかのように、
道沿いにまた「ぽつん」と、あの小さな小屋が姿を現した。
小屋に駆け込み、雨を含んだグローブを絞ると、濁った水が床にボタボタと滴り落ちた。
小刻みに震える指先でスマホを操作しようとしたその時、再びあの番号から着信が入る。
「もしもし……」
電話の主は、これから向かう宇樽部キャンプ場のスタッフさんだった。
「本日、お越しになりますか?」
その問いに一瞬、言葉が詰まる。しかし、今の自分にはそこへ辿り着く以外に選択肢はない。
「今、バイクで向かっている途中です…。」
「バイク!? 周辺は土砂崩れで通行止めになっていますよ!今どこですか?」
そんな状況だったとは露知らず…。
正確な場所は分からないが、九戸(くのへ)の手前だと告げると、電話越しに悲鳴に近い声が返ってきた。 「この大雨です、どこか別の宿を探されたほうが…。」
「そこを、なんとか…。」 もはや、別のプランを考える気力も残っていない。
びしょ濡れの体で食い下がると、スタッフの方は言葉を絞り出すように教えてくれた。
「周辺の道路はほとんど閉鎖されていますが…唯一、『シンゴウ』からなら、まだ通れるはずです。」
シンゴウ?どこの信号? 混乱する頭で聞き返すと、それは『新郷(しんごう)村』という地名だった。
唯一残された希望のルートをナビに叩き込み、私は再び、嵐の渦中へとバイクを走らせた。
時折、仄かな青色をのぞかせるようになった。
このまま、雨雲の隙間を縫うように走り抜けられればいいなぁ…。


九戸(くのへ)、二戸(にのへ)を越え、バイクはついに岩手県を脱出した。

休憩を兼ねて、道中のスーパーで買い出しを済ませることにした。
幸いイートインスペースがあり、冷え切った身体を休めながら軽い昼食で英気を養う。
イオンタウン三戸
マックスバリューの他、百円ショップ、ドラッグストア等が集約されている。

しかし、束の間の安らぎは店を出た瞬間に打ち砕かれた。
収まったかに見えた雨は、先ほどよりも何倍もの勢いを増していた。
壁を伝う排水溝からは「ドボドボ」と濁流のような音をたてて水を吐き出し、
あふれ出した水が駐車場に巨大な水たまりを作っている。
車で買い物に来ていた客たちが、「えっ、こんな日にバイク……?」とつぶやいているのだろう、
戸惑いを含んだ視線を向けてくる。
そりゃそうだよな。自分でもどうかしてる、って思う…。

再びバイクを走らせて街中に出ると、道路はすでに冠水し、もはや川の中を走っているようだった。
そんな中、ついに辿り着いた『新郷村』。
十和田湖へと続く唯一残された命綱、まさに希望の道、国道454号へと進路を取った。

電光掲示板に表示された「大雨警報発令中・土砂崩れ注意」の真っ赤な文字が目に飛び込んでくる。
前も後ろも車の姿はどこにもない。
頼むー、ここまで来て通行止めだけはやめてくれ…。
祈るような思いで、雨水が川となって路面を這う峠道へと進んでいった。

パトカーが1台、物々しい雰囲気で対向車線を通り過ぎていったが、
幸いにも道はまだ死んでいないのだろう。
『この先幅員減少』の看板の先には、ブルーシートに覆われた土砂崩れの生々しい跡があった。

そこから進むと、道路には今まさに崩落したばかりのような土砂が次々と流れ出し、道を狭めるところが何ヵ所かあった。
「ヤバイヨヤバイヨ…」ヘルメットの中で、往年の芸人が言う口癖を無意識につぶやく。
脳が現実逃避をしようとしていた。
ギアを落とし水しぶきを上げながら、慎重に土砂の堆積した箇所を越えていく。
下りカーブに差し掛かったその時だった。
左側の斜面から、倒木が進路を塞ぐように倒れ込んでいた。
咄嗟に首をすくめ、間一髪でやり過ごす。

しかし、回避しようとセンターラインに寄った瞬間、暗い道路の向こうから対向車のライトが突き刺さった。
「くっ…!」
この道中で出会ったわずか2台目の対向車。
なぜこんな時に限って現れるのか。これがツーリングあるある?
危うく正面衝突しかける恐怖に心臓がバクバクした。
それまで鬱蒼とした樹木に囲まれ、暗く湿っていた視界が、不意に「ぱあッ」と明るく拓けた。
目前に現れたのは、一つの標識。『十和田湖』の文字が書かれている。
ああ、やっと…、やっと辿り着くことができた…。無事に…。


【滞在編】煙る十和田湖と静寂の森: 過酷な旅の果てに見つけた「憧れの真相」
幸い、十和田湖周辺の道路には激しい冠水もなく、ナビの指示に従って深い森の中へといざなわれていった。
奥へ進むと、ヘッドライトの光が木製を看板を捉えた。
『宇樽部キャンプ場』
その文字を見た瞬間、全身からふっと力が抜けた。やっと、着いたぁ…。

大きな水たまりを避けながら、慎重に砂利道を進んでいく。
視界が拓けたその先、小高い位置に佇む建物が見えた。あそこが管理棟だろう。

さて、どこに停める…?
目の前の砂利道は、激しい雨の流れによって深くえぐられ、あちこちに溝ができている。
さらに、ロープで区切られた駐車スペースは、厄介な傾斜があった。
スタンド位置を逆にしたら…、いや、危ないな。
のろのろと周囲を確認しながらベストな場所を探る。

体を大きく揺らして雨具にまとわりついた雨粒を振り落とし、私は管理棟の木製デッキを小走りにかけて行った。
「よくぞ、ご無事で!」
ウッドデッキで数名のスタッフさんたちが温かい声と拍手で迎えてくれた。
この大雨の中を無事に到達したことを、我がことのように讃えてくれる。
その労いに、これまでの苦労が報われるような、少しだけ誇らしい英雄気分(?)を味わった。
「もしかして、私ひとりのために開場してくださっているのですか…?」
これほどの悪天候だ、他に客などいないのではないかと恐る恐る尋ねると、スタッフさんは笑って答えた。 「いやいや、他にも数名の猛者たちが来ていますよ。」
おお、他にも仲間がいるのか。驚く私に、スタッフさんはこう付け加えた。
「…でも、バイクで来たのはあなただけです。」 「ははは……、そうですよね…。」

ひと通りの説明を受け、雨煙に包まれた場内へと進んだ。。

場内のサイトへと続く車道には砂利が敷き詰められていたが、そこはすでに一面、冠水状態だった。
私はローギアに入れ、慎重にのろのろと水の中をバイクを進めていく。
ようやくトイレ棟の脇を横切ろうとした、その時だった。
「…なんだ、こりゃあ。」
目の前に、轟々と音を立てる川が進路を妨げた。それは単なる水たまりではない。
激しい雨水が道の地形を削り、変形させるほどの勢いで奔流(ほんりゅう)となっていた。
キャンプ場の中だというのに、そこはまさに濁流が立ちふさがるような光景だった。

ここを越えなければ、サイトへは辿り着けない。 今日一日、数々の困難を潜り抜けてきた。
その旅の締めくくりが、この目の前の激流。神はどれだけの試練を与えるのだろうか…。
意を決し、ハンドルを強く握りしめた。 最後だ…、行ってやるわ!
覚悟を決め、まさに決死の突入を試みた。
ガんっ、と大きな衝撃と共に車体がバウンドしたが、なんとか体勢を整えてその難所を突破した。
ふと顔を上げると、右へと続く導線の先に、青い湖面が視界に飛び込んできた。
…こっちだ。

導かれるように進んだ先で、十和田湖がその姿を現した。
ああ、きれいだ…。雨に煙る湖面は、どこまでも神秘的だった。
真正面に、湖畔沿いの平らなスペースを見つけた。
周囲より少し低くなっているのが気掛かりだが、雨水の道筋からはギリギリ外れているか?
正直、もう細かな吟味をする余裕はなかった。
たとえ倒れても、後ろの木が支えてくれるだろう…。
そう自分に言い聞かせ、ようやく長い一日の終止符を打つべくバイクを止めた。


息つく間もなく、雨に打たれながらテントを設営した。
雨音をキャノピー越しに聞きながらチェアに腰を下ろし、ゆっくりと十和田湖へ視線を向けた。
目の前には、すぐ間近に湖面が広がっていた。

なるほど、こういうことか。誰もがここを目指してくる理由。
この湖とひとつになれるような臨場感と景色を求めて、皆やってくるのだろう。
今、自分もそのひとりになれた。
冷えた身体とは裏腹に、胸の奥には確かな満足感が広がり、私は静かに悦に浸っていた。

晴れていたらまた違う景色が見れるのだろうな…。
まぁ、そう考えても仕方がない。動けるうちに場内散策と行きますか。
設営を終えて場内を見渡すと、湖畔側に私の他に2張、森側に1張のテントがあった。
今夜この場所を共にするのはわずか4張。
東北ナンバーの姿はなく、見れば関東や、遥か関西から来ている者もいた。
勇敢な猛者たちよ…。今日一晩、共に無事に過ごそうではないか。
心の中で、見知らぬ同志たちとの連帯感を勝手に感じた。
湖畔に沿って歩いてみる。

このキャンプ場の地形は、湖に向かってなだらかに傾斜しつつあり、
随所に湖畔へせり出した平らな特等席が点在していた。

奥へ進むほどに十和田湖の奥行きを感じさせる絶景スポットが次々と現れる。

こっちの方が、さらに眺めが良かったかなぁ?

同エリア内の小高い場所へ行ってみる。
周りが木で囲まれており、サークル状のベンチ周りにスペースがある。
ここからでも湖面が確保できるロケーション。
プライベート感があり、こちらもよいなぁ。

まさに『隣の芝生は青い』。
後から見つかる好条件のロケーションに、ふと場所を変えたい誘惑に駆られる。
いやいや、あそこが今日の運命の場所なのだ。
私は自分にそう言い聞かせ、自陣へと戻った。
施設の確認をしておこう。
炊事棟へと向かう。設営地点から100mくらいかな。
大きな丸太でがっちりと組まれた柱と梁。屋根があって雨ざらしにならずに済みそう。

ゴミ捨て場がここに集約されている。
ゴミ箱が「釜めしの釜」を彷彿とさせる形。
ちょこんと乗った木のフタがなんとも可愛らしく心が和んだ。

炊事棟周辺にはコテージ棟がある。
そこから緩やかな傾斜が広がっており、上段にもまた別の炊事棟があり、設営スペースがある。

ここからは湖こそ見えないが、今日のような大雨の日には水が低いほうへ抜け、施設にも近い。
実用性を考えれば、ここもまたひとつの正解なのだろう。
傾斜を抜け、T字路を右へ曲がるとサウナが現れた。

入り口の向こうには、十和田湖が広がっている。

サウナで火照った体のまま、目の前の湖へと飛び込む。
なるほど、まるで北欧のような贅沢な体験ができそうだ。でも、お高いんでしょうね…。
苦笑いしつつ、踵を返した。
この辺りから電源付きの区画サイトが連なって現れる。


森に囲まれた広いスペースは、雨に濡れてなお緑がまぶしい。

静かな雰囲気の中にトイレや炊事場が適度な距離で配置されている。

区画とは別に、木で囲まれた広いスペースがあり、テントが立ち並んでいる。
なぁんだ、皆さんここに集まっていたのね。
それにしても人の気配が全くしない…?
常設テント?なのかな。(←オートキャンプサイト完全手ぶらプランのエリアと思われる)

区画の話に戻そう。
区画内の地面は砂利だったり、剥き出しの土だったりと一様ではない。


雨でぬかるんでいる場所もあったが、おそらくここはスタッフが当日の状況を見て、
最適な場所を割り振ってくれるのだろう、と思う。
ぐるりと場内を一周し、再び管理棟の近くまで戻ってきた。
ようやく全体の全貌を掴みかけたところで、トイレ手前の湖側にもフリーオートサイトがあることに気づく。
ここは受付の際、スタッフさんから『雨が激しいので、今日は避けたほうがいい』とアドバイスを受けた場所だ。

改めて視線を向けると、木立の向こうに湖が見えるものの、距離はわずかに遠い。
何より、そこには水の通り道となった跡があり、この雨の中では水難になりかねない危うさがあった。
もちろん、晴れた日であればトイレへのアクセスも良く、湖も見える。
次回利用の候補にはなるな、とちゃっかりリピートのためのお土産を得た気分だ。
テントへ戻った。
受付で手渡されたファイルをパラパラとめくる。そこには近隣の温泉情報が載っていた。
今回の東北ツーリングキャンプ旅の副題は、各県の温泉を巡ること。
正直、この大雨だ。記憶の隅に追いやって、なかったことにしようともした。
だが、幸いなこと(?)に雨足が少しだけ弱まっている。
…しかたない、行くか。ライダーの意地がそう囁いた。(これが自分の悪い癖。。)
一番近く料金も手頃なホテル十和田荘にした。
ナビにセットし、空荷になったバイクに再び跨る。
国道103号を西へ。
宇樽部トンネルに差し掛かったその時、前方の路面が不自然に茶色く変色しているのが見えた。
——っ!?
気づいた時には、すでに遅かった。
大量の土砂が道路を完全に覆い尽くしている、文字通りの土砂崩れだ。

ズルリ、とタイヤが地面を掴み損ね、車体が大きく傾いた。
危うく転倒…というところで、なんとか片足で踏みとどまる。
負荷がかかって膝を痛めた。
荷物をテントに置いてきたおかげで、車体が軽かったのが不幸中の幸いだった。
風呂の前に、肝を冷やした…。

トンネルを抜けた先に、目的の『ホテル十和田荘』があった。
そこはちょうど、青森と秋田の県境。無駄に命をかけてたどり着いた。
広いエントランス。
そこには「これぞ北東北」と言わんばかりの、ねぶた飾りやこけしが大量展示されていた。
急に温泉に入るのが待ち遠しくなり、ラッセーラー♪と小躍りしながら少し足早になる。


風呂場へと続く廊下を進むと、なんと館内に滝が流れていた。これには思わず足を止めて驚かされる。

そして、いよいよ大浴場へ。
扉の先に広がっていたのは、まさに『テルマエ・ロマエ』を彷彿とさせる光景だった。
神殿のような柱がそびえ立つ大浴場と露天風呂。
大浴場は多くの中国人観光客で溢れており、予想に反しそこは青森の山奥とは思えないほどの異国情緒に包まれていた。
不思議なカオス空間に身を委ね、今日の疲れを癒すべく湯船に浸かった。
ホテル十和田荘
日帰り入浴 500円
15:00~21:00

外は大粒の雨がザーザーと降っていた。
せっかく温泉に浸かったのにこれではキャンプ場に着くまでに湯冷めしちまう。
バイクにひっかけておいたヘルメットは内部がぐっちょりと濡れ、水を吸って重くなっていた。
かぶると、ぬちゃり。うぅぅ…。
帰り道。再びあの宇樽部トンネルへと差し掛かる。既知の恐怖だ。
慎重に、慎重を重ねて進んだが、それでも、やはりタイヤはズルリと滑った。
土砂崩れって、本当にやばいんだな…、と実感した。
キャンプ場へ戻った頃にはすっかり日が暮れていた。
キャノピーを立て、チェアに座って十和田湖を見ると、濃紺の世界となっていた。

ランタンを灯し、さて、飯だ飯飯!
今日過酷な一日のすべてを報わせるための宴だ。
調理する気力など微塵も残っていない。スーパーで買い込んでおいた戦利品を広げる。

『にこにこ!チキン南蛮タルタル丼』に『いか磯部リングフライ』。
割引シールなど貼られていない、まっとうな値段で買うなんていつ以来だろう?W
そんな小さな贅沢が、今の自分には誇らしく思えた。
だが、悦に浸ったのも束の間。背中にむず痒い違和感が走る。
次の瞬間、闇から現れた黒い塊がテント内を襲撃した。蚊の大群だ。
うわっ…なんだこれ!全身がぞわわ、と粟立つ。

慌てて蚊取り線香を二つ同時にダブル焚き。
しかし、地面に置いただけでは煙が風に流され、奴らはテントの上部でぶんぶんと旋回し続けている。 殲滅シテヤル…。
前垂れのフラップについている留め具に線香を括り付け、煙の結界を張り巡らせた。

目に染みるような煙のなか、弁当をかきこむ。
本来なら最高に旨いはずのチキン南蛮だったのだが。
ご褒美の晩餐は、なんとも過酷な環境での補給へと変わっていた。

因みに通常の蚊取り線香とモンスーンをそれぞれ同時使用。
導入した最強の防虫兵器『モンスーン』は、その有効成分の強さとは裏腹に、高湿度下における素材の脆弱さを露呈した。
湿気を吸い、重力に抗えず地面へと垂れ下がる線香の姿は、フィールドにおける保存状態と安定的な固定の重要性を説く、教訓となった。
こうゆうの導入しないとだめかなぁ…。
導入候補として考えている蚊取り線香ホルダー。
蚊と格闘していた、ちょうどその時だった。 暗闇の中からふっと突然、管理人さんが姿を現した。
「今、避難警報が発令されていますよ!近くの学校が避難場所になってます!」
「すでに避難された方もおられます。もしこれ以上は危ないと思ったら、
すぐにシャワー棟へ逃げ込んでください!24時間あいてますから。」
確かに雨脚は一段と強まり、テントの足元にはいつの間にか川のような流れができていた。
「わかりました。ありがとうございます。」
そう答えたものの、不安が胸をよぎる。この場所、そんなにやばいのか。
まさかこの大雨で、あの巨大な十和田湖が溢れ出すなんてことは…、ないよね…。

居ても立ってもいられず、再び雨具を着込んだ。
テント内に水が侵入するのを防ぐため、即席の治水工事を開始する。
土を削り、水の流れを変えるための溝を掘り進めた。少しはマシになっただろうか。
ふと視線を感じ、暗い十和田湖へ目を向けた。
その瞬間、背中にぞぞぞっと冷たいものが走る。
…人の頭が、こっちを見ていないか?
そんなはずはない!自分に言い聞かせながらライトを向けると、
そこに映し出されたのはただの岩だった。
しかし、一度そう見えてしまうともういけない。
水面から鼻先だけを出し、じっとこちらを監視しているような、得体の知れない恐怖が拭えない。
疲れているのかな…。
もはや嵐のことなどどうでもよくなっていた。
シュラフに身を潜め、意識を閉ざすことにした。

朝、目が覚めてテントのジッパーを下ろす。

そこには、昨夜の嵐が嘘のような、晴れ渡った空が広がっていた。
見違えるほど色鮮やかな十和田湖の湖面が、きらきらと輝いていた。
ああ、きれいだな。
やっと報われたような気さえした。

まずは昨晩の被害状況を確認する。
恐る恐るインナーテントを覗くと、やはり浸水していた。
不幸中の幸いか、コットを使用していたおかげで、私自身が濡れることだけは免れたようだ。



すべてが水分を含んで重くなっている。
私はバイクの車体も動員し、ありとあらゆる装備を太陽の光に晒して乾燥させた。


ひと段落し、コットを湖のほうへせり出して寝転がろうとした時、
湖を眺めに来ていた一人の女性に声を掛けられた。
「昨晩、大丈夫でしたか? よくテントで…、ご無事で…」
同じ嵐を乗り越えた者同士、無事に朝を迎えられた喜びを互いに分かち合った。
「それにしても、どうやって昨日のうちにここまで辿り着いたんですか?」
「管理さんに、唯一通れるルートを教えてもらって。命からがら辿り着きましたよ。」
彼女は驚いたように目を見開いた。
「あぁ、あの木が倒れていた道ですか? あの道も結局封鎖されてしまったんです。
私たちは脱出できなくなって、結局コテージに避難させてもらって…。」
つまり、昨夜の宇樽部は完全に外界から遮断された陸の孤島と化していたのだ。
もう少し到着が遅くなっていたら、辿り着くこともできず山の中で放心していたことだろう。。

まだ乾燥しきっていなかったが、荷物をまとめ撤収準備。
(もちろん治水の溝もなだらかに…W)

さて、次なる地を目指すか。
昨夜の豪雨であちこちがえぐれた地面を、車体ガタガタと激しく揺らしながら宇樽部の地をあとにした。
【まとめ】宇樽部キャンプ場:再訪者が絶えない理由と、自然への警鐘

誰もがこの場所を推挙する「真意」とは
宇樽部キャンプ場が多くのキャンパーに支持される理由は、
突き詰めれば湖と一体になれるその圧倒的な景色の良さ、これに尽きます。
朝、テントから這い出した瞬間に広がる、鏡のような十和田湖の湖面。
台風一過の晴天ともなれば、その鮮やかな色彩は他のキャンプ場では得難いものでした。
これほどの絶景を享受できるロケーションでありながら、利用料金が極めて安い、
というコストパフォーマンスの高さも、リピーターが多い大きな要因だと思いました。
この立地と価格のバランスこそが、多くの者がここを「聖地」と推挙する真意だと言えるでしょう。
【注意勧告】無謀なツーリング・キャンプをマネしないために
今回の私の滞在は、結果として「台風一過の絶景」に恵まれましたが、一歩間違えれば重大な事故に繋がる危ういものでした。皆さんがツーリング計画を立てる際は、以下の点に十分注意してください。
- 天候による執着を捨てる: 「せっかく来たから」「予約したから」「温泉巡りを完遂したい」といった心理的執着は、判断を誤らせます。激しい雨や土砂崩れの兆候がある場合、予定を白紙に戻す勇気が必要です。
- 避難場所の確認: テントはあくまで布一枚の避難所に過ぎません。避難警報が出た際、管理人が提示する「シャワー棟」や、近隣の「学校」など、強固な建物への移動ルートを事前に把握しておいてください。
- 陸の孤島化のリスク: 山間部の道は脆弱です。土砂崩れや倒木ひとつで、自分がいる場所が瞬時に「脱出不能なエリア」に変わる可能性があることを、常に念頭に置いて行動してください。
今回の宇樽部での体験は、私にとって自然の美しさと、道中のツーリングに潜む危険を同時に刻み込まれるものとなりました。
自分自身への戒めでもありますが、常に冷静な判断が不可欠です。
これから東北を目指すライダーの皆さんが、安全にこの絶景を楽しまれることを切に願っています。
【嵐を乗り切ったアイテムたち】
バイク専用に設計された防水透湿スーツ。撥水性は控えめながら、風合いがしなやかで非常に動きやすい。各所に備わったアジャスターで走行風によるバタつきを抑えられるほか、ガバッと大きく開く内ポケットは小物の出し入れに非常に重宝した。視認性も高く、悪天候下でのライディングポジションを妨げない、実戦的な一着。
パンツはこちら

ソフトな質感で安価ながら、カエディア製のホルダーにも収納可能で、激しい雨からスマートフォンを完全に保護した。
言わずと知れた定番のスマホホルダー。雨でごわついた厚手のグローブをはめたままでも、片手で簡単にスマートフォンの取り外しができる操作性の高さに助けられた。
積載の核となるシートバッグ。本体の収納力もさることながら、付属の大きなレインカバーが非常に優秀だった。激しい雨の中でも浸水を防ぎ、大切な荷物を濡らすことなく守り抜いてくれた。
エンジンガードの左右に装着。濡らしたくないタオルやすぐ取り出したい小物を、雨から守りつつ収納できる。無名だが信頼できる逸品。
軽さとスリムな収納性が魅力。重量わずか100g。エンジンガードバッグにも難なく収まり、バイクを降りてからすぐに取り出して使える。
張り感の良さは、さすが信頼のブランド。アテナワイドツーリング130のインナーテントともサイズ相性が良く、昨夜の浸水時にはこのコットのおかげで体が濡れるのを防ぐことができた。
高湿度下では素材が脆くなる面もあるが、押し寄せる蚊の大群を殲滅する力は絶大。
蚊取り線香と合わせて携行したい逸品。通常サイズの線香を最大20本収納できるだけでなく、蓋の裏には蚊取り線香立ても装備している。豊富なデザインも良い。


