中国一周キャンプツーリングもいよいよ最終夜。
最後の舞台は鳥取県。
今回目指したのは、砂丘のある鳥取県の東エリア。
あてにしていた元柳茶屋キャンプ場が、時代の流れと共に有料化となったことを直前で知る。
無料とまではいわずとも、他にコスパのよい野営地はないものか…。
そこで見つけたのが「用瀬町運動公園カヌー水辺公園」。
…ここ、本当にキャンプ場なの?
半信半疑のまま電話してみたところ、キャンプ利用が可能で予約もOKとのこと!
どんな野営地なのだろうと期待と不安のなか、ここを今日の目的地に据えた。
中国一周キャンプツーリング、はたして最終10泊目を有終の美で飾れるか?
そして翌日、無事に東京まで帰れるのか…?!
本記事では、この「用瀬町運動公園カヌー水辺公園」の体験レポートと、実際に一晩利用して感じた実感を詳しくご紹介。
さらに、前泊した蒜山のキャンプ場からこの地へと至るツーリングの様子も合わせてお届けします!
用瀬町運動公園カヌー水辺公園の魅力とは

- 圧倒的コスパ|1泊300円!時間制限なしシャワー&格安の薪
- リバーサイドロケ|千代川のせせらぎを望む、車両横付けオートサイト
- 抜群のアクセス|無料の鳥取道直結!「鳥取砂丘」へ30分の観光前線基地
1泊300円!費用を最小限に抑える充実の設備(シャワー・薪)

利用料金はソロキャンプであれば1泊300円と非常に安価です。
設備面も充実しており、数分ごとに課金されるコインタイマー式ではない「時間制限なし・1回100円」の温水シャワーが完備。
さらに、1束200円〜500円程度で購入できる格安の薪も現地で販売されており、全体の費用を最小限に抑えながら快適に滞在する環境が整っています。
川のせせらぎに包まれるリバーサイドロケーション

サイトは千代川(せんだいがわ)沿いに位置しています。
車の乗り入れが可能なオート区画サイトとして整備されているため、重い荷物の搬入や撤収もスムーズ。
川沿いの景色を眺めながら、車両を横付けしてキャンプを楽しむことができます。
「鳥取砂丘」へ30分、無料の鳥取自動車道を活かす観光の前線基地

最寄りの「用瀬IC」からキャンプ場までは車やバイクで約5分という好立地です。
さらに、鳥取自動車道の「用瀬IC〜鳥取IC」は通行無料の区間となっているため、ナビの有料道路回避を設定せずとも、完全無料で鳥取砂丘や砂の美術館まで約25km・約30分でダイレクトにアクセス可能です。
鳥取市街地へも約18km・約20〜25分と近いため、日中は市内でご当地グルメや買い出しを楽しみ、夜は静かな川沿いに戻るといった、無駄のない鳥取観光の拠点として非常に優秀です。
用瀬町運動公園カヌー水辺公園 基本データ

| 訪問年月 | 2025/10 | 晴/雨 |
| 名称 | 用瀬町運動公園カヌー水辺公園 | 用瀬運動公園H.P |
| 場所 | 〒689-1221 鳥取県鳥取市用瀬町古用瀬660−1 | 0858-87-3332 |
| 業態 | 公営 | 管理委託 ㈱よろずや |
| ロケーション | 河畔 | 用瀬町運動公園内 |
| サイト | オートサイト | 草地 硬 □□□■□ 柔 |
| サイト規模 | 中規模 | 全22区画 |
| 車両乗り入れ | 可 | |
| 営業期間 | 通年 | ※要確認 |
| 予約方法 | TEL | 0858-87-3332 |
| in / out | in 13:00~17:00/out ~11:00 | ※チェックアウト時間は厳守 |
| 料金(利用プラン) | 300円 | テント1張、バイク1台、ソロ利用 |
| (内訳) | 入場料 | 100円/名 |
| サイト使用料 | 200円/1張 | |
| 駐車料金 | なし ※車200円/台 | |
| 設備 | 管理棟:あり | ~17:00 |
| (売店:あり) | 薪、炭、着火剤、アイス、鯉のえさ | |
| (レンタル:あり) | コンロ、網 | |
| トイレ:あり | 水洗和式 | |
| 風呂:なし/シャワー:あり | 100円/回 | |
| 炊事棟:あり | ||
| 灰捨て場:あり | 炊事棟内U字溝 | |
| ゴミ捨て場:なし | 持ち帰り | |
| その他施設 | 東屋、ファイヤーサークル | |
| 直火の可否 | 基本不可 ※ファイヤーサークル内で可 | 要 焚火台&焚き火シート |
| 薪の販売 | あり | 200~500円 |
| 薪の現地調達状況 | 難 □□☑□□ 易 | |
| 電波状況 | 通常 | 楽天モバイル |
| 客層(主観) | ソロ ☑□□□□ ファミリー | |
| 獣・虫 | マムシ | ※目撃 |
| 買い出し | スーパーマーケット | ザ・大黒天 智頭店 約8.4km |
| コンビニ | ファミリーマート 用瀬インター店 約2.7km | |
| 温泉 | 日帰り温泉とサウナ 湯谷荘 | 約14.0km |
用瀬町運動公園カヌー水辺公園 予約から当日利用までの流れ
管理事務所へ電話予約
まずは「用瀬町運動公園 管理事務所」へ電話を入れ、希望日の空き状況を確認して予約をします。
ネット予約には対応していないため、必ず電話での連絡が必要です。
用瀬町運動公園 管理事務所: 0858-87-3200
当日、運動公園の管理事務所へ
当日は、用瀬町運動公園内にある「管理事務所」にて受付を行います。
申請書の記入と支払い
窓口で「使用許可申請書」を記入し、利用料金を支払います。
手続きが終わると、利用許可の証明となる書類や案内がもらえます。
キャンプ場へ移動・設営
受付を済ませたら、カヌー水辺公園(キャンプ場)のエリアへ移動し、指定された区画で設営を開始します。
用瀬町運動公園カヌー水辺公園 サイトの様子

カヌー水辺公園の最大の魅力は、なんといっても全区画が千代川に面したもれなく「リバーサイド」なロケーション。

公道から入口の斜面を下りると、川沿いにずらりと横並びで区画が配置されています。



主な特徴(共通事項)
- サイトタイプ: オートサイト
- サイト規模: 全22区画
- ロケーション: 河畔
- 地面の状況: 草地
- 焚き火ルール: 基本直火禁止(要焚火台、シート)だがファイヤーサークル内限定直火可
区画は立て札で区分けされています。
例えば、8番サイト利用の場合、⑦⑧~⑧⑨の立て札の間がその区画となります。


基本的には直火禁止のキャンプ場です。
草地を守るため、焚き火を楽しむ際は必ず、焚き火台+焚き火シートをセットで使用しましょう。
ただし、ここで特筆すべきはサイト中央にある特等席、ファイヤーサークルの存在です。
場内で唯一、9番サイトの施設側(公道側)に設置されており、このサークル内限定で特別に直火でのキャンプファイヤーが許可されています。

区画の並びとサイトの広さ
サイトは入口側の斜面を下り、手前から奥に向かって1番〜19番、そして一番奥にA、B、Cという順番で横一列に並んでいます。

- 1番〜19番サイト: 自動車・バイクどちらも乗り入れ可能なオートサイト
- A・B・Cサイト: ライダー向けのバイク専用サイト

ナンバーサイト(1〜19番)も含め、それぞれの占有面積や形状は異なります。
縦長に作られている区画もあれば、横長の区画もあり、形は一様ではありません。
おすすめサイト考察:広さだけではなく動線がキモ!


サイト選びの際、ついつい「広さ」だけで決めてしまいがちですが、このキャンプ場で最も気にしたいのが「施設(トイレや水回り)への動線」です。
トイレや炊事場などの施設はキャンプサイトの上段にあり、サイトの中央からゆるい傾斜を上がってアクセスする構造になっています。


そして、傾斜を区切る柵がちょうど途切れている「施設へのアクセス口」が、ちょうど9番・10番サイトのあたりに位置しているのです。
場内ルールとして「サイトの川側には車両1台分のスペースを確保すること」と決まっていますが、
実はサイト同士は隣接しており、サイト間に通路(動線)がありません。
そのため、場所によっては「他人がトイレや炊事場に行くために自サイトの近くを頻繁に横切る」という状況が想定されます。
これらを踏まえ、現地を実際に確認した上での独自判断によるおすすめ区画をまとめました!
主要サイトの広さと特徴まとめ
- 9番サイト(最大面積): 場内で最も広く、目の前に直火ができるファイヤーサークルがある一等地。ただし、周囲のサイトの人が施設へ向かう「メイン動線上」にあるため、どうしても人通りが多くなりプライベート感には少し欠けます。
- 10番、17番サイト(広め): こちらも面積は広いですが、9番同様に施設利用の動線上にあたるため、人の往来が気になりやすいデメリットがあります。
- 1番〜4番サイト(トイレ至近): トイレが目の前の好立地。このエリアには施設へ繋がる「階段」があるため、他人が動線としてサイト内を侵食(横切る)してくることがなく、お互いに気を使わない優秀なエリアです。ただし、炊事棟(水回り)までは距離がある点だけは頭に入れておきましょう。

結論:おすすめは「8番」と「11番」!

広さと快適性を両立した、独断による最もおすすめサイトは「8番サイト」と「11番サイト」です。

おすすめする理由
- ほどよい広さ: 最も広い9番・10番サイトの両隣に位置しているおり、敷地自体が広いのが魅力です。
- 動線のストレス軽減: 人が行き交う「施設へのメイン動線」からは絶妙に外れているため、9番サイトと比較すると、他人が自サイトの目の前を頻繁に横切るストレスが多少軽減されます。
施設へのアクセスも便利な距離感にあり、最もバランスが良く、快適にプライベートキャンプを楽しめるベストサイトと考えます。
用瀬町運動公園カヌー水辺公園 施設の様子
用瀬町運動公園カヌー水辺公園は、受付や販売、シャワー室がある「管理棟」と、
炊事棟や東屋、公衆トイレが設置されている「キャンプサイト」が離れているのが特徴です。
管理棟:受付、販売、シャワー室
キャンプサイト:炊事棟、東屋、公衆トイレ
それぞれの場所にある施設の様子を詳しくご紹介します。
用瀬町運動公園カヌー水辺公園 管理棟

管理棟は国道53号から少し入った場所に位置しています。
管理棟の営業時間は17:00までです。
施設内にはシャワー室があるほか、アイスや多種多様な薪の販売があります。
特筆すべきは薪の価格設定で、200円から500円までの豊富なラインナップとなっており、他のキャンプ場と比べても格段にリーズナブルで利用しやすい価格なのが大きな魅力です。


用瀬町運動公園カヌー水辺公園 シャワー室(管理棟)

管理棟内にあるシャワー室は、鍵付きロッカーこそ多数あるものの、実質的なシャワーブースは1つとなっています。
しかし室内はとても広く、着替えやシャワーのスペースも十分なゆとりがあります。
ボディーソープとシャンプーが備え付けなのも嬉しいポイント。

何と言っても、この施設を時間制限付きではなく、「1回100円」という破格の安さで利用できるのが最大の魅力です。
用瀬町運動公園カヌー水辺公園 炊事棟

炊事棟はキャンプサイトから一段上がった場所に位置しており、屋根付きの造りになっています。
横長のステンレスシンクは、お互いが隣り合わせにならないよう絶妙に水道が配置されているのが特徴。

すぐ横にはワイドな調理スペースが確保されており、雨の日でも濡れることなく食材の下ごしらえや洗い物が快適にできる環境が整っています。
さらに、スポンジやたわしが標準で備え付けられているのも嬉しいポイントです。
用瀬町運動公園カヌー水辺公園 公衆トイレ


トイレは公道に面しており、キャンプ利用者以外も利用する公衆トイレとなっています。
男女別になっており、内部には小便器と水洗和式便器が1基ずつ設置されています。


手洗い場はこじんまりとしているものの、泡石鹸とアルコール消毒液が備え付けられている点は高ポイント。
鏡はありませんが、ちょっとした小物を置くスペースは確保されています。
用瀬町運動公園カヌー水辺公園 灰捨て

炊事棟と東屋の間にU字溝が設置されており、使用済みの灰や炭はそちらに廃棄することができます。
用瀬町運動公園カヌー水辺公園 ごみはどうする?
用瀬町運動公園カヌー水辺公園では、すべてのゴミが持ち帰りとなっています。
用瀬町運動公園カヌー水辺公園 その他施設 東屋

サイトから一段高い、炊事場の隣に東屋が設置されています。
立派な木製の柱が特徴で、内部にはベンチと広々とした木製テーブルが備え付けられています。
高台から川の景色をゆったりと楽しむ休憩スポットとしてはもちろん、急な豪雨が発生した際の一時避難場所としても頼りになる施設です。

【体験レポ】中国一周キャンプツーリング最終幕。旅路の果てに見つけた極上の野営地
前日、大雨がテントを叩く音を聞きながら、暗闇の中でスマホの画面を見つめていた。
長い中国一周キャンプツーリングも、いよいよ明日が最後の夜。
東京への帰路を考慮すると、できる限り鳥取の東側に拠点を構えておきたいところだ。
しかし、あてにしていた無料野営地「柳茶屋」は、いつの間にかモダンな名前に変わり有料化されていた。その周辺で代わりの場所を探すものの、目ぼしいキャンプ場は一向にヒットしない。
グーグルマップの検索結果を次々とタップし続け、ようやく見つけたのが「用瀬町運動公園カヌー水辺公園」だった。
はて、ここはキャンプができる場所なのだろうか?
電話をかけてみるものの、遅い時間になってしまったためつながらない。
有料だとしても、最悪元柳茶屋に駆け込もう、そう腹をくくって眠りについた。
翌朝、改めて電話を入れてみる。
受付の方の口から返ってきたのはキャンプ利用可能、予約も大丈夫、という嬉しい言葉。
そして、恐る恐る利用料金を尋ねると、耳を疑う答えが返ってきた。
「300円です」
なんと1泊わずか300円?!
とりあえず今夜の拠点は確保できた。
一体どんなロケーションで、旅の最後の夜を過ごすことになるのだろうか。
今回は、蒜山(ひるぜん)から目的地へと向かう道中、鳥取砂丘や気になっていた2箇所のキャンプ場を下見して巡った【道中編】と、300円キャンプ場の実態に迫る【滞在編】の2部構成でお送りします。
中国一周キャンプツーリング、いよいよ堂々の完結版!
※道中のキャンプ場までのツーリングの様子を共に辿りたい方は、このまま下へ読み進めてください。
※キャンプ場の詳細・滞在の様子をすぐに見たい方は以下のリンクから、ジャンプできます。
👉【滞在編】旅路の果てに見つけた鳥取の楽園。中国一周ラスト野営
【道中編】はわい+砂漠+サンシャイン=鳥取ツーリング
ほぼ大雨に見舞われた蒜山(ひるぜん)を去る。
撤収まで雨が続いていたが、バイクに跨るとほどなくして天気は回復した。
青空が覗くなか、国道313号を北上し、日本海側の海岸沿いを走る国道9号を目指していよいよ鳥取へと舵を切る。

【ロケハン】ぶらり寄り道、期せずして大収穫。大山池野営場をチェック!

そうだ。ちょうどこの道中、事前にチェックしていた無料の野営場があったはずだ。
ちょいと覗いてこ。
そう思い立ち、立ち寄ることにした。
この旅で出会ったキャンパーから「あそこは電波が入らない」と聞いていたため、今回は野営地候補から避けていた場所だ。
しかし実際に現地を見てみるとここは、なかなかの好印象。
ロケーションもよく、立地も利便性もよい。電波も入る。
次回、鳥取の拠点候補として大収穫となった。


憧れの「はわい」を過ぎて砂漠を目指す

国道9号に接続する。
山陰の海沿いは、無料の快走路(山陰道)が伸びているのが何よりも嬉しい。
バイクのスピードを乗せ、気持ちよく流していく。
ふと、前方の標識が目に留まった。そこには「はわい」の文字。
あぁ、しまった、ここだったか…。
かつて旅した時、寄りそびれた町をまた素通りしてしまったことに気づく。
そう、あの時。「ハワイへ行ってきた」と、旅から帰った後に周囲へ自慢しようと企んでいた、当時の他愛もない記憶がふわりと蘇った。
4年前と全く変わらぬ同じ思考に、我ながら苦笑する。
あれ、でも羽合(はあい)じゃなかったっけ…?
ここまでくると山陰とは思えないほどの好天に恵まれていた。
青空が広がり、眼下の海はどこまでも碧く、眩しい白波を立てていた。

やがて標識に「鳥取砂丘」の文字、そしてとうとう「京都」の二文字が現れる。
あぁ、中国地方をいよいよ離れる時間が近づいてきたな、という実感が込み上げてきた。

ここまで来たからには旅の締めくくりに、砂丘を拝んでいくとしようか。
鳥取砂丘と柳茶屋の今
以前訪れたことがあるスポットのはずだった。
しかし、なんとなしに向かった先は、前に見た景色とはまったく違うロケーションだった。

広い駐車場が整備され、軒を連ねる土産物屋。
まさにこちら側が「正解の入り口」だったのだと気づく。
前に来たときは、一体どこからこの砂丘を眺めていたのだろうか。

砂丘へと続く階段には、一段ごとに鳥取弁で観光客に語りかける言葉が並んでいて面白い。
観光地としてのおもてなしに感心しながら一段ずつ上り詰め、階段を上りきったその先――。
視界が一気に開けた。
…これが、本当の鳥取砂丘の姿か。

思わず言葉を失う。
碧い日本海をバックに、圧倒的な勾配を持つ巨大な砂の壁が目の前に堂々と立ちはだかっていた。
凄い。その一言に尽きる。
どこかで「前来たことあった砂丘」と軽く見ていた自分を深く反省した。
鳥取砂丘の見事さを再認識させられた瞬間でもあった。
砂丘会館
駐車場 無料

大満足で駐車場へ戻り、次なる目的地をナビにプロットしようとしたとき、ふと、あの「柳茶屋」が今どう変貌しているのかが無性に気になった。
ここからも近い。せっかくだ、少し立ち寄ってみるか。
いざ現地に到着すると、そこには「Camp Village saiku(砂育)」というモダンな立て札が掲げられていた。


道沿いから眺める風景そのものは、さほど当時と変わっていないようにも見えた。

ふと当時の記憶がよみがえる。
思えば4年前、ここで管理人さんを囲みながら、全国から集まった旅人同士で語り合ったことがあった。
あの日、この場所で得た生の情報こそが、その後に自分が全国に散らばる屈指の無料キャンプ場を巡るための、大きな足掛かりとなったのだ。
柳茶屋キャンプ場で情報を得た全国屈指の無料キャンプ場3選(当時)
・【鳥取県】柳茶屋キャンプ場

・【青森県】芦野公園オートキャンプ場

・【鹿児島県】火之神公園キャンプ場

思い出の詰まった、かつての聖地。
そんな懐かしい記憶を胸の奥でそっと思い出しながら、ふっとアクセルを開けた。
さらば。脳内に響くサンシャインのララバイ
買い出しは、今旅の食糧庫「ラ・ムー」へ。
今夜のキャンプ場から最も近い、鳥取東店へとバイクを走らせた。

店に到着して驚いた。デカい。
これまで幾度となくお世話になってきたラ・ムーやディオとは、ひときわスケールが違う。
東京へ戻れば、この激安の殿堂に出会うことはもうない。
おそらくこれが、今回の旅における最後の大黒天グループへの立ち寄りとなるはずだ。
そう思うと名残惜しさが湧き、自分へのちょっとした土産を選びながら、
まる1時間は広い店内を徘徊していた。

PAKU-PAKU――。
通常は屋外にひょっこり窓をだしていることが多いが、なんとここは屋内に併設されているという珍しい立地だった。

しばらくは口にすることもないであろう、100円のたこ焼き。

椅子に腰掛け、一粒ずつ、その味を噛み締めるようにして食べた。

腹ごしらえも、最後の晩餐の準備もすべて整った。
さて、では行きますか。 中国一周、旅の最終夜を共にする「最後の砦」へ。
クラッチを繋ぎ、キャンプ場までの道を加速していく。
ヘルメットの奥、脳内には、あのテーマソングがいつまでも、いつまでもリフレインしていた。

ラ・ムー 鳥取東店

【滞在編】旅路の果てに見つけた鳥取の楽園。中国一周ラスト野営
受付はどこ?青い屋根を探せ

無料の高速(山陰道)を使う手段もあったが、あえて下道を選んだ。
のどかな街並みを眺めながら、のんびりとバイクを流していく。
ナビの指示に従い、新用瀬橋の手前を曲がって川沿いへと進む。
スマホの画面上では、すでにキャンプ場としてプロットした地点に到着しているはずなのだが…。
肝心のサイトがどこにも見当たらない。

おかしいな…。

そう思いつつも、道なりにどんどん進んでみる。
しかし、画面の中の自車位置は到着地から無情にも離れていく一方。
違うと判断し、狭い道でなんとかUターンをかまして先ほどの場所まで引き返した。

え? マジでどこにあるの?
バイクを止め、スタンドを立てて川の方を覗き込んでみる。すると、眼下にそれらしきキャンプサイトが広がっているのが見えた。
だが、周囲を見渡しても管理棟らしき建物は一切見当たらない。どうやってチェックインすればいいんだ…???
なんせ、ここには「キャンプ場」という名前自体がついていないため、
本当にここで合っているのかと、一抹の不安を覚えながら予約先に電話を入れる。
「あ、受付は用瀬町運動公園で行っているんですよ。元来た道を少し戻って、青い屋根を目指して来てくださいね」
電話の向こうから、丁寧な案内を受けてホッと胸をなでおろす。 焦ったー。
なるほど、受付は別の場所だったわけか。
とにかく、目印は「青い屋根」だ。
ナビをセットする間も惜しみ、すぐさまバイクのシートに跨った。
「青い屋根、青い屋根、青い屋根…」 ヘルメットの中でぶつぶつとつぶやきながらバイクを走らせていると、やがて「運動公園」の案内標識が目に飛び込んできた。

矢印の方向へ進んでいくと、ついにそれらしき建物が現れる。
目の前にして、ようやくその「青い屋根」をはっきりと認識することができた。

利用料だけじゃない!コスパの嵐と当たりの予感

建物へ入ると、中は小上がりになっており、スリッパとスタッフの外履きが整然と並べられていた。
この姿を見ただけで、一気に好印象を抱く。
ちゃんとした人が管理している場所だ、という安心感が受付前の軽い緊張をときほぐしてくれる。

事務所の窓口では、先ほど電話で親切に案内してくれた方が笑顔で迎えてくれた。
さっそく利用許可証に記入を済ませる。料金は電話で聞いた通りの300円。
あまりの安さに驚きつつ、ふと窓口の横に目をやると、薪がひと束200円で売られているではないか。その上、なんと時間制限なしの温水シャワーが100円で利用できるという。

紙のサイトマップを見ながら、詳しい説明を受ける。
当日の利用者は自分の他に1組だけで、そちらは11番サイトに入っているとのこと。
「あとは好きな区画を選んでいいですよ」と言われた。(ただし、利用区画は事前申告のこと。)
ここで、スタッフの方から耳寄りな情報を得る。
「実は9番サイトにはファイヤーサークルがあって、そこなら直火での焚き火をしていいんですよ」
マップで確認してみると、その9番が一番広い。
正直、季節はまだ暑くて焚き火をする必然性なんてこれっぽっちもなかったが、
それでも中国一周の最後の夜空に、地面に火をくべ、紅い火の粉を舞い上がらせるというのも一興ではないか。
「じゃあ、とりあえず9番でお願いします」
万が一、現地を見て別の区画に変えたくなったら電話をくれればOK、ということで快く話がついた。
なんだか思った以上に、とんでもなく良さそうなキャンプ場だぞ…。
俄然、胸の高鳴りが止まらなくなる。
ヘルメットの中でニヤリと笑い、大収穫の薪と興奮を抱えたまま、再びあの川沿いのサイトへとバイクを走らせた。

マムシの急襲 8番シフト
なあんだ、すぐ下へ降りる道があったのね。

さっきは完全に案内を見落としていた。サイトへと続くスロープをゆっくりと下っていく。
途中までは綺麗な舗装路だったものの、途中から急に未舗装に切り替わった。
ここで運が悪いことに、カーブのど真ん中にピンポイントで大きな水たまりができていた。

到着早々、こんなところでコケるわけにはいかない。ギアをローに入れ、慎重に車体をコントロールしてやり過ごす。
左側には青々とした芝(草地)、右側には美しい川。 そこから一本の未舗装の土道が奥へと伸びている。

川側には石畳があり凸凹が激しい。ここは無理せず、素直に土道を進むのが賢明だ。
目的の9番サイトに到着する。
おお、これかっ! 地面には、お目当ての岩で組まれたファイヤーサークルが鎮座していた。

バイクを止め、まずは水回りの確認へ。
炊事棟まで歩き、少し高い位置から全体をぐるりと眺めてみる。
どうやら、すべてのサイトが綺麗に川に面しているようだ。ロケーションは申し分ない。

よし、と踵を返して自分のサイトへ戻ろうとした、その瞬間だった。
頭上から「ドサッ」と、何かが不意に落ちてきた。
えっ…マムシ!?

落ちてきた茶褐色の影は、にょろにょろと不気味に這いながら、そのままサイトの奥へと消えていった。
思わず冷や汗が流れる。改めて9番サイトを見上げてみると、すぐ後ろに立派な木が生えている。
もし夜中、あの木を伝ってテントの上にドサッと落ちてこられたら…想像しただけでゾッとする。

ポイズンリムーバーは持ってはいるが、できればそれを使う場面には遭遇したくはない。
だがせっかくの直火の機会もみずみず逃したくもない…。
すぐさま管理棟に電話を入れ、折衷案で隣の8番サイトに場所を変えさせてもらえるようにお願いした。
さらに、先に来ていたお隣のキャンパーさんにも、マムシの注意共有を兼ねて「お隣、8番に入ります」と挨拶を済ませる。
ハプニングはあったものの、そこからはスムーズに作業が進み、無事に設営完了!
旅の拠点が完成した。

さあ、ここからが待ちに待ったお楽しみの時間だ。2日ぶりのシャワーというご褒美を浴びるため、再びあの「青い屋根」の管理棟へと向かった。
垣間見た「鳥取県民の良心」
玄関に入り、きれいに揃えられたスタッフの外履きに倣って、自分の靴もその横にきっちりと揃えた。
受付で100円を支払い、奥のシャワー室へと向かう。
扉を開けると、そこはどこか懐かしい「学生時代の部室」を思い出させるようなノスタルジックな空間だった。

長めの椅子と、その向かいにロッカーがひしめいている。
どうやらシャワーブース自体はひとつのようだ。つまり、この広々とした空間をいま、自分だけで独占している。
最高じゃないか。
2日分の汗と埃でベタつく衣服をすべて脱ぎ捨て、いざシャワーへ。
風呂道具は一通り持参していたのだが、驚いたことにボディーソープとシャンプーがちゃんと備え付けられていた。
時間制限なしで、アメニティまで揃っていて、本当に100円でいいのだろうか…?と思わせるほどの感動。
熱いお湯が、数日間の旅の疲れをじんわりと溶かしていく。生き返るとはまさにこのことだ。
さっぱりしてシャワーブースを出ると、カゴには真新しいバスマットが丁寧にかけられていた。
あまりに綺麗なので一瞬使うのが躊躇われたが、せっかくの脱衣所の床を濡らすわけにはいかない。ありがたく使わせてもらうことにした。

決して新しい施設ではないし、設備や置かれている物は古めかしい。
しかし、そのどれもがキチンと整理整頓され、要所要所に利用客への細やかな「心遣い」が散りばめられている、と感じる。
シャワーを終えて受付の方に一言挨拶を残し、建物の表にある自動販売機へ。
ガコンと落ちてきた冷たい炭酸飲料を一気に喉へ流し込む。
シュワシュワとした刺激が、火照った身体に染み渡っていく。
備え付けのベンチにどっかと腰掛け、目の前に広がるのどかな風景をぼんやりと眺める。
やわらかで親切な対応、驚くほどの良心価格、そして施設内の端々に見られた細やかな配慮。
「これって、もしかして鳥取県民の優しい気質なのかな…?」
夕暮れの手前の穏やかな風に吹かれながら、そんな思考がふと頭をよぎった。
まさかの完ソロとサイト巡回
キャンプサイトへ、本日3度目の入場。
隣にいたはずのキャンパーさんの姿が、跡形もなく消え去っていた。
なんと、ここでまさかの「完ソロ」が確定。このフィールドを、今夜は一人っきりで過ごすことになってしまった。
山奥ではないのでそこまで危惧することもないか。
先ほどまでテントが設営されていた11番サイトを改めて観察してみる。
そこだけ他と比べ、地面の草が少し禿げているようだった。
なるほど、施設からも近く、スペースも広い。ここがこのキャンプ場における「一等地」だったわけか。先人の選択には、いつも明確な理由がある。

誰もいなくなったサイトを、のんびりと歩いて回った。
一番奥の方まで足を延ばしてみる。奥に行けば行くほど極端にサイトの面積が狭くなっている。

ソロだと、静けさを求めてついつい「角」や「端」を選びがちだが、どうやらこのキャンプ場においてその答えは不正解のようだ。
ふと振り返ると、そこには苔に覆われた古いコンテナが、ぽつんとひっそり佇んでいた。

なぜこんなところに…?
開かずのコンテナだろうか…。少し不気味なオーラを放っている。
端っこを選ばなくて本当に大正解だったな、と心の中で苦笑した。
そのまま、すぐ脇を流れる川面へと向かう。
気づけば、辺りの空は淡いオレンジ色に染まり始めていた。山陰の夕暮れが、ゆっくりと一日を締めくくろうとしている。

独り川辺でしゃがみ込み、流れる水をぼんやりと眺めていたら、なぜだか幼い頃の記憶や、昔遊んだ土手の風景がふっと頭をよぎった。
切なくもどこか心地いい、奇妙な懐かしさがじわりとする。
さ、夕食の仕度でもするか。
小さく息を吐き、自分のサイトへ戻った。
最後の晩餐会
ラ・ムーで仕入れてきた今夜の戦利品を並べる。
中国一周、最後の晩餐。そのメインを飾るのは、とり皮の焼き鳥と、青じそのスパゲティと決め込んだ。

まずはお馴染みの相棒、ラウンドグリルパンにスパゲティを投入してじっくりと炒めていく。


そして空いた横のスペースへ、すかさず焼き鳥を並べて同時に焼き上げる。
ジージーと小気味よい音が響き、香ばしい匂いが辺りに立ち込める。
よし、できた。

千代川の穏やかな川面に向けて、缶を掲げて乾杯。

タレが絶妙に絡んだ焼き鳥を頬張り、冷えたアルコールで追っかける。
誰もいない川辺で迎える最後の夕食、これ以上の贅沢があるだろうか。

ふと、焼き鳥のタレがついた指先を洗おうと、バイクに吊り下げたノズルに手を伸ばす。
そこにいるのは、ハイドレーション仕様のソフトウォーターボトル。
この長い旅の「給水任務」をずっと見事に果たし続けてくれた戦友である。

バイクの適当な場所に引っ掛けて吊り下げ、ホースの先にあるノズルを指先でキュッとつまむ。
片手で細い水流をピピッと狙い打つことができ、これが本当に便利で手放せない。


本体がソフトな質感なので、中身が減ればペタンコに折りたためて積載を圧迫しないのもロングツーリングに嬉しいポイントだ。
こうしたギアは構造上、どうせいつかは破れる消耗品と割り切って使っている。
だからこそ、有名メーカーの高級モデルにこだわる必要は全くない。
ネットで見つけた、同等スペックの格安ノーブランド品で十分すぎるほど役割を果たしてくれる。
コスパを重視する旅人には、自信を持っておすすめしたい隠れた名品だ。

指先のタレをすっきりと洗い流し、ボトルに「お疲れさん」と声をかける。
気づけば、辺りはすっかり暗くなっていた。
さて…、焚き火で〆るか。
星空の下の決意

200円で手に入れた薪を袋からゴロゴロと出してみた。
節があったり形が不揃いだったりするが、ずっしりと重い。火持ちのいい広葉樹だ。

石で組まれたサークルの端に拠点を移す。
パチパチ、と爆ぜる小気味よい音が、誰もいない静まり返ったサイトによく響き渡る。

コーヒーを淹れ、ご褒美に買っておいたチョコドーナッツを一口かじる。
――と、ここで最後の夜らしくしんみりした余韻に浸りたいところなのだが、現実はそう甘くはない。
スマホで明日の天気予報を確認すると、画面にはかなり緊迫した気象状況が映し出されていたのだ。
朝から、大雨…。
しかも鳥取局地的なものではない。
ここから目指す帰路、関東一円にまで覆いかぶさるような広範囲に雨雲レーダーが広がっている。
今日じゃなくて本当によかった。だけど、明日は100%ドシャ降り確定だ…。
明日控える過酷な移動を覚悟しながら、雨雲のタイムラインを細かく精査していく。
すると、赤や黄色の凶悪な雨雲の中で、唯一、一時的に雨脚が弱まる奇跡のような隙間を見つけた。
…午前5時。
そこだけ、エアポケットのように雨雲が収まる予報になっている。
決まりだ。朝5時完全撤収。
どのみちここから東京まで一気に走り抜けるわけで、それくらいに動き出すのが正解なのかもしれない、と腹を括った。
最後の薪が燃え尽きるのを見届け、ふと夜の川面の方を振り返る。
うわ…!
そこには、川の側にそびえるシンボルタワーを背景に、降るような満天の星空が広がっていた。

明日が大雨になるなんてにわかに信じられないほどの、圧倒的な天然のプラネタリウム。
中国一周の旅の最後に、まさかこんな最高の天体観測のご褒美が待っているなんて、想像すらしていなかった。
星々が瞬く最後の夜空を、これでもかと網膜に焼き付ける。
明日への緊張感と、今目の前にある美しすぎる星空。
早朝5時の電撃戦に向けて、早々にシュラフへと潜り込んだ。

夜明け前の電撃撤収、そして果て無き帰路へ

スマホのアラームが鳴る前に、パッと目が覚めた。予定通りの時間に起きられたことに、まずはホッと胸をなでおろす。
3:56。
インナーテントの中で温度計を見ると、気温は18.6℃、湿度は90%。
フライシートには、しとしとと弱い雨粒が当たっている。

予報通り、雨はすでに始まっていた。
目指すは5時の完全撤収。
感傷に浸る暇もなく、起きがけの乾いた喉に、昨日買っておいたパンを急いで胃袋に放り込む。
無理やり食べて、身体を強引に覚醒させた。

テントの外は、未だ完全な漆黒の闇。
こんな朝っぱらからガサゴソと撤収の音を立てられるのは、皮肉にもここが「完ソロ」だったおかげだ。
雨雲の動きを警戒しつつ、WAQの高輝度LEDランタンのスイッチを入れ、辺りを爆光で照らし出す。
こんな真っ暗闇の中で撤収作業をするなんて、初めてじゃないかしら。
雨は止む気配を見せず、相変わらず小雨のまま。
覚悟を決めてレインスーツを着込み、手探りでの撤収を開始する。
最悪なことに、このジメジメとした暗闇と湿気に誘われて、朝も早くから蚊の容赦ない襲撃が始まった。
鬱陶しい羽音を耳元で聞きながら、もうすぐ終わるから、もうすぐだ、と襲い掛かる蚊に言い聞かせ、一心不乱に、黙々とテントを畳み込んでいく。
濡れたテントをパッキングし、暗闇の中での電撃撤収がすべて完了した。

すべての荷物をバイクへガッチリと積載し終えたちょうどその瞬間、東の空がゆっくりと白み始めた。夜明けがきた。
これで、このキャンプ場での滞在、いや、この長い旅の「全キャンプ行程」がすべて終了した。
ここから東京までの果てしない距離数と、一日中走り続けても決して逃げ切れないであろう巨大な雨雲の塊を思い浮かべると、げんなりする。
しかし、行くしかない。
「よし…じゃ、帰ろうか。」
今まで走り続けてくれたバイクのボディにポンっと手を置き、イグニッションキーを回した。
ここから先は、もう「ツーリング」ではない。
東京を目指す、「果て無き帰路」へと踏み出した。

【用瀬町運動公園カヌー水辺公園まとめ】無料の野営場を凌駕する、本当の楽園

むしろ、無料より最高だったという考察
「無料は正義」。タダで泊まれる場所は、ロングツーリングキャンプの拠点としては確かに魅力的です。
私もこれまで幾多の無料キャンプ場や野営場を渡り歩いてきました。
しかし、無料であるがゆえに「場所取りの争奪戦」「手入れの行き届いていない施設」「客層や治安の不安」等々…、どうしても旅人が妥協しなければならないデメリットが付きまとうのも、また厳然たる事実です。
だからこそ、ここは「むしろ、無料の野営場より遥かに最高だった」というのが率直な感想です。
わずか300円を支払うだけで、この対価として得られるリターンはあまりにも大きすぎるものでした。
破格の良心価格設定と安心感
まず何よりもありがたいのは、「車両の横付けが可能で、自分だけの区画が確実に確保できる」という安心感です。
無料サイトにありがちな「現地へ到着してみたら、テントを張る隙間すら残っていない」という最悪の難民化リスクを、ここでは100%回避することができます。
ロングツーリングの終着点として、これほど心強いことはありません。
そして、その快適な環境をサポートしてくれる利用料金の安さにも驚かされました。
基本の利用料はわずか300円(テント1張/1名)。
さらに特筆すべきは、1回100円で利用できるシャワー施設です。時間制限が設けられていないだけでなく、アメニティ類もしっかり充実しており、旅の疲れを落とすには十分すぎるほどのクオリティでした。
また、キャンプの楽しみである薪も非常に良心的な低価格で販売されています。
無料サイトに付きまとう「場所取りの不安」や「設備の不便さ」が、これだけの破格の料金であっさりと解決してしまう。これこそが、ここを「最高」だと感じた大きな理由です。
リアルな利用者のための注意事項と対策
もちろん、実際に利用してみて気になった点もあります。
これから訪れるライダーの皆さんへの注意点も含めて、備忘録として書き残しておきます。
① サイト選びと設営の工夫
一番奥に位置する「Cサイト」は、かなりの極狭スペースとなっています。
もしソロ2名で利用するなら、片方の区画を「まるまるバイクの駐輪スペース」として贅沢に割り切るような工夫が必要になるかもしれません(※混雑状況による可否は要確認です)。
また、混雑状況によっては、他の利用者が行き来する「施設への動線(通路)」に面するサイトに設営せざるを得ないケースもあります。
またサイト間に遮蔽物はありません。
周囲からの視線を遮り、プライベート感を守るためには、タープの向きやテントの開口部の張り方を工夫する設営スキルが少し試される場所でもあります。
(※ちなみにタープは別途+200円/1張)
②蚊やマムシへの対策
周囲は川沿いで草むらが多く、どうしても蚊が発生しやすい環境です。
そのうえで、トイレの扉が開けっ放しになっている仕様のため、防虫対策は欠かせません。
さらに、今回のようにマムシの目撃例もあります。
特に夏場から秋口にかけて利用される方は、以下のセットを必須装備として携帯することをおすすめします。
筆者が実際に携行しているものを紹介します。
蚊取り線香
蚊への殲滅度合が強い。濡らすとボロボロになるため同時に保管・携行にも要工夫。
虫除けスプレー
100均などのスプレー付きの小瓶に入れ替えて携行。
虫刺されの薬
ドラッグストアで激推しされた万能薬。蚊以外にも効く。
ポイズンリムーバー
ブユで刺されたときにも重宝
「鳥取の県民性」が育む安心感
しかし、そうした些細な注意点を含めてもなお、このキャンプ場には十分に満足できる魅力があります。
何より印象深かったのは、細やかな気配りが随所に感じられたことです。
受付時のとても丁寧な対応は、まさにその一つと言えます。
施設自体は決して新しくはありませんが、どこを見ても綺麗に整理整頓されており、利用していて本当に気持ちが良い空間が保たれています。
そこには、控えめで押し付けがましさのない心地よさが一貫して漂っていました。
この土地に根付く「鳥取県民の良心」、そのものなのではないでしょうか。
元々備わっているそのような風土や空気感が、自然とキャンプ場にも溶け込んでいるからこそ、
完ソロの夜でも不安を感じることなく、高い満足感と安心感に包まれて過ごすことができたのではないかと思います。
これこそが、ここを総じて「最高」だと感じた最大の理由でもあります。
結論:鳥取の東西コスパ拠点が、ここに極まれり
今回の鳥取ツーリング、そして現地での視察や野営を経て、自分の中で一つの確信が生まれました。
これで、鳥取における「東西の最強コスパ拠点」が完全に揃ったと言えます。
- 東の拠点:用瀬町運動公園カヌー水辺公園(低料金)
- 西の拠点:大山池野営場(無料)
旅の費用を抑えつつ、安心して快適に過ごせる鳥取の拠点を求めるなら、間違いなくこの2つのキャンプ場で決まりです。
おわりに:帰るまでが中国地方一周キャンプツーリング
早朝5:00の怒涛の撤収劇を終え、その後の足どりはどうだったのか?
東京の自宅に辿り着いたのは、夕方の17:30でした。
最終日だけで走破した距離は、実に669km。

これにより、今回の10泊11日にわたる中国地方ツーリングの総走行距離は、なんと2,455kmに達しました。


全10回にわたりお届けしてきた「中国地方一周キャンプツーリング」のお話は、これで最終回となります。
最後までお付き合いくださった皆さま、本当にありがとうございました。
そして、旅の途中で温かく接してくださった中国地方の皆さまにも、この場を借りて深く感謝申し上げます。
今回の旅の全行程(具体的なルートや費用、コンセプトなど)については、また別の機会に詳しくまとめたいと考えています。
この記事が、いつか皆さまが中国地方へのキャンプツーリングを計画する際の、小さなきっかけや参考になれば幸いです。
それでは、また次の旅でお会いしましょう!
オレンジトリッパーがお送りしました。

〈中国一周キャンプツーリング 完〉






💡 ライダーにとっては二輪限定の最後の砦?
逆に言えば、車用のオートサイト(1〜19番)が満杯でも、バイクであれば一番奥のA〜Cサイトに滑り込める可能性がある、ということ。週末や連休で予約が埋まりそうな時でも、諦めずに「バイク専用サイトなら空いてないですか?」と電話で確認してみる価値は大アリです!
但し一番奥にあるCサイトは激狭で、テントにバイクを横付けする十分なスペースがありません。